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2022年度2年ゼミ夏の書評チャレンジの合評結果について

  • seikeigakubueuropa
  • 2022年10月25日
  • 読了時間: 2分

2022年度ゼミナール書評審査会

日時:2022年9月13日午後

開催地:草津温泉ホテル・ヴィレッジ(1階会議室「青葉(一)」)

記録:高見



●審査結果

 本審査会では、2022年度2年ゼミナール生が今夏の課題としてチャレンジして作成した書評の第1次稿について、特に優れた点を有すると評価された書評を表彰します。審査結果は、参加ゼミ学生が主体となって合評し、決定したものです。教員の役割は、書評作成者の氏名を消した原稿を参加者に配布し、司会進行をすることに留まりました。


 なお、繰り返しになりますが、表彰は第1次稿に対する評価によって決められたものであり、最終的にゼミナールHPに掲載される書評は、その後に加筆・修正されたものになります。


 実際の合評時においては、参加学生からの様々な意見が飛び交い、惜しくも表彰を逃した書評を含めて接戦の様相を呈しました。比較的短い審査時間で行われたため、文章の読みやすさと論理構成の分かりやすさがポイントの1つになったように思います。参加学生にとっては、他者が作成した文章を吟味し、ディスカッションすることで文章作成を客観的に理解し、考えるきっかになったはずです。今後、こうした経験を、自身が文章を作成する際に生かすことが期待されます。


 以下が、今年度の受賞作品です。



★金賞

渡邊義臣(成清美治『欧州福祉国家の自由・平等教育 オランダ、デンマーク、フィンランドの歴史と実践に学ぶ』明石書店、2022年)


 本書評は、内容紹介の箇所がやや脆弱である課題を抱えつつも、著者の立ち位置と具体的な内容に踏み込んだ「論点・批評」が分かりやすく描かれている点を評価された。




★銀賞

柴山達也(パニコス・パナイ―著『フィッシュ・アンド・チップスの歴史』創元社、2020年)


 本書評は、イギリスの食文化からイギリスの移民文化を語るユニークな作品を取り上げた。「論点・批評」が形式的な指摘に留まらずに具体内容に踏み込んだものであればさらによかったが、書評としての全体的なバランスと分かりやすさが評価された。




★銀賞

村上銀河(堀越孝一『ジャンヌ=ダルクの百年戦争』清水書院、2017年)


 本書評は、専門研究者による歴史書を扱いながらも、その概要を読みやすい平易な文章で伝えることに成功している点が評価された。また、評者自身の歴史知識がそこまでない現時点での状況において、ある程度専門的な文献に取り組んだ心意気自体も評価されるべきである。



 
 
 

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